2008年05月13日

「おもてなしの経営学」(1)

さて、書くぞ!


「おもてなし」とは
「ユーザー・エクスペリエンス」の日本語訳をブログで募集した際に、それに応募したNaotakeさんの案で、著者が普及させようとしている言葉だそうです。直訳だと、「ユーザーにとっての体験」のこと。

本書では、「ユーザー・インターフェイス」とは似てるけど、違うとして、ディズニーランドやスターバックスを例に「おもてなし」を説明しております。まさに体験させるわけです。


この「おもてなし」を実現するためには

アップル・ニュートンのチーフアーキテクトのスティーブ・キャプスの言葉
「マイクロソフトのプロダクツにはソウル(魂)がない」


ソウルが重要となるのですが、この「ソウル」=「こだわり」には、以下の2種類がある
1)作るほうの自己満足のための「こだわり」
2)使う人の満足度をとことん上げるための「こだわり」

1)を著者は「床屋の満足」と名付けてますが、あの刈り上げた青い頭の絵が浮かぶすごく良い表現だと思いました。カットしてもらった直後の頭って恥ずかしいですもんね・・、「床屋の満足」ではあるけども、お客さんは満足してないわけです。

それに対し2)は、「おもてなしのこだわり」なのですね。
著者は、「おもてなしのこだわり」の例として、アップル以外に、任天堂の岩田聡社長の2005年の東京ゲームショーでの基調講演を挙げております。

また、iphoneを例に挙げ
こうやって考えてみると、iPhoneのすばらしさは、ある意味では日本人が本来得意であった「刀」や「蕎麦」で実現してきた、「職人が魂を吹き込んで作る」というものづくりの姿勢にあるのではないかと思えてくる。
普通の職人なら「刀なんて切れさえすれば十分」と思ってしまうところを、卓越した職人が「究極の切れ味」を目指して別次元の完成度に高めてしまう。同様に食べることさえできればいいはずの蕎麦を、試行錯誤を重ねて芸術のレベルに高めた蕎麦職人たち。iPhoneでは「おもてなし」にとことんこだわりを持つスティーブ・ジョブズという職人がいたからこそ実現できた、ある意味での「芸術品」なのである。

とまで述べてます。でもね・・・、私、iPhone持ってないし、iPhone持ってる人に合ったことないし・・、iPhoneがどんなだか店頭でちょっと触っただけじゃ、イメージ湧かんのです・・・。
著者がここまで言うくらいだもんな、欲しいなぁ・・・。


また、アップルがi-podで「おもてなし」を実現でき、出井さん時代のソニーができなかった理由として、スーツとギーグの対立を上げております。


そして、このスーツとギーグについて、テクノロジーの会社が伸びるときの条件を以下のようにすっきりと整理しております。
1)ギーク族の心をつかむのが上手なスーツがリーダーシップをとったとき(ここ数年のアップル)
2)抜群のビジネスセンスを持ったギークがリーダーシップをとったとき(1990年代のマイクロソフト)
3)ギークとスーツが絶妙のコンビを組めたとき(昔のソニー)


この整理を見る限り、アップルだけがこの条件を満たしているわけですね。

なので、著者は、「家電の新3種の神器」である、デジタルカメラ、薄型テレビ、DVDレコーダーに対し、アップルが何をしてくるか注目と述べております。徹底した利用者視点で、ネットワークを活用し、「おもてなし」を提供されたら・・・・、日本のメーカー、大丈夫か?

ココについては、第3部の梅田さんの対談で、更に深く掘り下げております。コレが、興味深いんだな。(後で書きます。)


本書で一番濃い内容なのが、この第1部。コンシュマー相手のビジネスをしている方は、読まないと差がつくのでは?と思いました。

また、日本刀や蕎麦といった著者独特の表現力が素晴らしい。
私、「たまにいい言い回しや表現をする」と尊敬してる人に言われたことがあり、その精度を上げ武器にしたいと思っておりました。
(「たまに」というのは褒め過ぎで、「ごくたまに」ってのが実態なんだというのは理解してます・・・。しかも、ワンフレーズ・・・。)
そんな文系の私としては、この「表現力」についても考えさせられる1冊でした。

posted by J at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「おもてなしの経営学」中島聡著

お勧め度????????????

やまたけ氏が、「おもてなし」「おもてなし」って言ってたので、読んでみたのですが・・・・、スゴ本でした・・・。

著者は、Windows, Internet Explorer設計者で、ブログLife is beautifulをやっている中島さんです。

構成は、以下のとおり
1.おもてなしの経営学:「おもてなし」についての考察
2.ITビジネス蘊蓄:「月間アスキー」に連載していたコラム
3.特別対談:「月間アスキー」に連載していた対談

私のように、中島さんがどのような人かあまり知らない人は、3→2→1の順番で読むのもアリかと思います。

あまりに濃い内容だったので、構成に従い3回に分けて、ブログに書いていきます。

posted by J at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め」石田修大著

お勧め度????????

このブログを書き始めるきっかけをくれた会社の斜め上のおじさん(ってオレもおじさんだけど・・。)が貸してくれました。

このブログを始めて、いろいろな人が「お勧め本」を紹介してくれるようになりました。違う感性や価値観を持った人のアンテナに引っかかった本を読むのは新たな発見があって面白いですな。

本書は、ソニーでウォークマン、ディスクマン等の開発を指揮した大曽根幸三さんの53の「大曽根語録」が収められております。

大曽根氏は、無能力で理不尽な上司、管理万能の官僚的機構を嫌い、歯に衣を着せずに本音を語る開けっぴろげな性格の持ち主である。だからこそ、角の取れていないきつい言葉にも、部下が共感できる温かみが感じられ、多くのシンパを生んで、今まで伝えられてきたのだろう。

と、ありますが、ざっくばらんでフェアな素敵な方だったみたいですね。


僕は、この2つの金言が響きました。

・ 目標は単純に
   → ついつい複雑に考えすぎちゃうんですよね・・・。
    新しい上司にも良くこの点を指摘されますです。

・ やる気のある者は可能性から発想するが、執念のない者は不可能から発想する
   → 執念のない者に負けないように、この姿勢、徹底するぞ!
  

金言ではないのですが、以下の文章が響きました。

「遊び心なき集団から独創的ヒットは生まれない」というのが、大曽根氏の信念である。部下を動かすにも一人一人にノルマを与え、ひそかに成果をチェックするようなやり方では、「『ご親族の方からご焼香を』のような暗いムードになって逆効果」と言う。全員がわかるように目標と成果を職場に掲示し、努力の足りない者は、明るくゲーム感覚で”さらし者”にする。その方が後腐れもなく、素直に反省して、次の仕事に取りかかれる。

「明るくゲーム感覚でさらし者にする」って、良いですね。罰ゲームだな。目標・成果を出せなかったら選手交代って当たり前だけど、それを「明るくゲーム感覚で」行うってのがGoodです。

上から本を勧められた時は、勧めてくれた意図を考えるようにしてます。この本は・・・、「明るく、楽しく、厳しくやろうぜ!」ってメッセージなのかな?

やる気にさせてくれる1冊でした。

posted by J at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「勝ち馬にのる」のではなく「その馬を勝たせよう」

いつもチェックしているブログ、Life is beautifulの「プラットフォームを選ぶということ」というエントリから

 アラン・ケイが言ったように、未来を予測する最良の方法は未来を創りだすことだ(参照:"The best way to predict the future is to invent it")。「どのプラットフォームが勝つか」を予想してそれに基づいてビジネス判断をすることは「勝ち馬に乗ろうとする」行動でしかないが、こんな風に「このプラットフォームを勝たせたい」という思いで積極投資をすることは、自らが特定の馬を選んで「その馬を勝たせよう」とする行動であり、ある意味で「未来を創りだそう」とする行為だ。

という言葉に鼓舞されました。

Life is beautifulのサブタイトルに「永遠のパソコン少年の理科系うんちく」とありますが、アルファブロガーの方々って、技術者の方が多いですよね。
なので、パソコンに無縁だった文系の私には、読んでもわからないことも多いのですが、時々、こういう文章に出会い、鼓舞されます。

「勝ち馬にのる」のではなく「その馬を勝たせよう」とする行為

かっこいい!こういう気概で働くぞ!
posted by J at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「文房具を楽しく使う 筆記具篇」和田哲哉著

お勧め度????

文房具、好きなのです。ちょっと前にやまたけ氏と立ち飲み屋で飲んだ際も、2人でカバンから文房具を取り出し、盛り上がったし、こないだも、喫茶店で、ロディアの使い心地について、語っておりました。

そんなんで、本書を読んでみました。

この本、すげぇ〜です。
ペンと紙の相性まで、語っております・・・。

私、モールスキンを愛用してるので、以下が、すごく気になります

フォトエッセイストのカマタスエコさんはご愛用のモールスキン・ノートには、ぺんてる株式会社の「トラディオ・プラマン」のインクがぴったりである
と私に教えてくださいました。なるほどこのペンならばクッキリとした筆跡にもかかわらず、モールスキン特有の裏映りのほとんどない、快適な筆記が実現しました。


Fisherのボールペン
、気に入ってたんだけど、浮気してみようかな?と思ってます。

モールスキンがスケジュール帳として活躍しているのですが、アイデアやMtg.メモを書き留めるノートとして使っているロディアが今ひとつ・・・。

ノート・手帳篇で探してみます。

posted by J at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「これがわたしの電脳ライフ」大田垣晴子著

お勧め度????

土日、変な過ごし方したせいか、昨日から眠くて眠くて・・・・。GW前から、気が張ってて、あまり寝てない日が続いたからかな?今日も、眠い・・。

仕事が、ぐわ〜〜ってなってると、ぐるぐるが始まって、寝付きが悪くなり、一定期間経つと、だる〜んと、眠くなる・・、悪い癖だね。
淡々とこなすのが一番良いのはわかってるんだけど、なかなかそうはいかないもんです。自分のテンションは、うまくコントロールしなくちゃね。

そんなんで、だる〜んと、ぐだぐだ読みたいなと思って、本書を読んでみました。無理に気張るより、とことんだる〜んとした方が良いでしょ?

著者は、あの「中央線な人」を書いた大田垣さん。この人のタッチと視点、好きなのです。

1994年から2001年までの間に、著者がマックを使ってHP作ったり(作らせたり)、メールをしたり、ゲームをしたりした様子が描かれております。

著者のHPをチェックしてみたのですが、すげぇアナログで、逆に、かっこ良い!これは、凄い!!必見です。

生真面目じゃなく、「まぁ、いいんじゃん?」って調子で、書かれており、脱力感たっぷりです。

本書を読んでたら、真ん中あたりで、「ここから先はウシロ側からお読み下さい」って書いてあって、反対側から読む仕組みになってるのは驚いたな。

posted by J at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | IT系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

父娘関係

ブログって、どんなんだろう?って思った際、真っ先にチェックしたのが、眞鍋かをりさんのブログでした。

一度、読んだら、「男子」なセンス溢れる文章に惹かれ、それ以来、ず〜っとチェックしております。

今日の「ある日」ってエントリ、じーんと来た。
こんな父娘関係良いな・・・。
眞鍋かをりさんみたいな、娘がいい!

と、父の立場?で読んじゃいました。3歳の息子がいる33歳男子です。

グリーングリーン????????

最近、父娘関係に興味があるのです。
父ちゃん、風邪引いたら、娘ってプリン買って来てくれる気がするのです。息子にプリンは無理だと、早くも諦めてます・・・。
posted by J at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | お勧めブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「私塾のすすめ」(1)

先日、本書をご紹介したエントリで、こんなことを書いておりました。

一文一文を味わい尽くしたいので、これからしばらくの間、本書について、回数を分けてじっくりとブログに書いていきたいと思います。

よし、書くぞ!

まずは、本書の構成のご紹介

はじめに(斎藤孝)
1.志向性の共同体
(コラム 梅田望夫「私のロールモデル」)
2.「あこがれ」と「習熟」
(コラム 斎藤孝「私のロールモデル」)
3.「ノー」と言われたくない日本人
(コラム 梅田望夫「私の座右の書」)
4.幸福の条件
(コラム 斎藤孝「私の座右の書」)
おわりに(梅田望夫)


どうです?間に入っているコラムが魅力的でしょ?
それでは、今日は、既に眠いこともあり、斎藤さんの「はじめに」で、響いた文章をご紹介します。

単に勤勉に努力をするというだけでしたら、マネジメントしていく大局的な視点というのは必ずしもいらないのですが、自分自身を含んでしまっている状況全体を自分自身が見通して、そのなかで、自分の人生をデザインしていくということになりますと、単なる勤勉ではすまなくなります。つまり、見通す力のある人が、努力していって初めていろいろなことを達成できるという時代になってきていて、見通し力のない、ただの真面目さだけでは厳しい時代になってきていると言えます。
これを読んで、
「みーんなダメな子だった」
の柳田一秀穂さんの以下の言葉を思い出しました。

今の僕があるのは、努力の賜物ではなく、好きなことをやり続けてきた結果です。努力することには、それほど価値がないと幼心に悟ってますから。


「勤勉」=「努力」 だけでは、価値がない。「見通す力」が必要である。

私、梅田さんに触発されて、「非技術系の会社員が、梅田さんのようにブログを活用してみたら、面白いことが起きるのでは?」という期待を抱いて、このブログで書き続けているのですが、これって、「見通す力」があるって言えるのかな?書くのは好きな方なので、好きなことをやり続けているとは言えるな。
本当は、今後をイメージして、自分をマネジメントする必要があるとは思うけど、漠然とはイメージしてるけど、まだ固まってないんですよね・・、今後、ブログを続けていくことで、イメージが固まるのでは?と他人事のように期待しています。

自分の歩みに確信をもてるかどうかということが、じつは達成の一番のキーになります。この道でいいのだろうか。だめなんじゃないだろうか、いったい自分はどこに行くんだろうかと思っていると、どこにもたどりつけない恐れがあります。私たちはゴールを示すわけではないけれども、過去・現在・未来について、「このように見えている」という見晴らしを提供したいと思います。

梅田さんの「見晴らし」に「あこがれ」たことで、自分の歩みに確信を持ちつつあります。その確信を強めるためにも、引き続き、本書の一文一文を咀嚼し直しながら、ブログに書いていきたいと思っております。

posted by J at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | IT系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする