2010年05月23日

☆☆☆☆ 「世にも美しい数学入門」藤原正彦 小川洋子 

本書は、小説家と数学者という異色の対談。小説家 小川さんの対談相手の藤原さんは、数学者を主人公にした小説「博士の愛した数式」を、小川さんが書いた際、取材した人。

本書の構成は以下のとおり
第1部 美しくなければ数学ではない
1.恋する数学者たちの集中力
2.数学は役に立たないから素晴らしい
3.俳句と日本人の美的感受性
4.永遠の真理のもつ美しさ
5.天才数学者の生まれる条件
6.「博士の愛した数式」と「友愛数」
7.ゼロはインド人による大発見
8.「完全数」と江夏の背番号
9.「美しい定理」と「醜い定理」
10.「フェルマー予想」と日本人の役割
第2部 神様が隠している美しい秩序
1.三角数はエレガントな数字
2.数学は実験科学のようなもの
3.幾何と代数の奇妙な関係について
4.ヨーロッパ人とインド人の包容力
5.素数=混沌のなかの美の秩序
6.果てしなき素数の世界に挑む
7.数学者を脅かす悪魔的な問題
8.円と無関係に登場するπの不思議
9.神様の手帖を覗けるとしたら


濃密な会話に、素敵なフレーズが散りばめられてます。
たとえば、このフレーズ。

藤原 
「人間というのは感激したい動物なんですね。涙っていうのは流れるためにあるんですね。したがって感激したいんですね。たとえば、悲劇をわざわざお金を出して見に行き泣くわけです。そんなありえない話でしょう。わざわざお金を出して泣きに行くって映画も、しょっちゅうある。あるいは悲恋物語を読むとかね。同じように、足というのは歩きたいんですね。だから、一日中歩かないと欲求不満になりますね。そして、手というのはものをつかんだり人をぶん殴りたいわけね。だから、子供は自然に他人をぶん殴るでしょう。大人になるとおさえますけど。このように、人間というものは、脳は考えたい、足は歩きたい、手はつかんだりぶん殴りたいんです。そういう機能の一つとして、人間というのは感激したいものです。」

わかるなぁ〜、心を揺さぶられたいんです。

こんな心を揺さぶるフレーズが散りばめられた対談集、「博士の愛した数式」を読んだ方は、ぜひ、こちらも読んでみては!


posted by J at 14:21| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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