2011年03月05日

☆☆☆☆ 「「アジア半球」が世界を動かす」キショール・マブバニ著

引き続き、アジアの勉強本。出張中、寝る前に、この手の本ばかり読んでいたので、夢の中でも、アジア漬けでした・・・。

著者は、こんな人。知ってました??
1948年生まれ。シンガポールのリー・クアンユ―公共政策大学院院長。シンガポール大学、カナダ・ダルハウジー大学院に学ぶ。1971年から2004年までシンガポール外務省に勤務し、この間、外務省事務次官、シンガポール国連大使などを歴任。思想や歴史に造詣が深く、アジアの論客として知られる。2009年には「世界の進路を決める50人」(フィナンシャル・タイムズ紙)に選ばれるなど、その言説は注目を集めている。


本書の構成は以下のとおり
第1章 三つのシナリオ
 タミル州から見る世界の未来 
 近代化への行進
 要塞への撤退
第2章 アジアが今、台頭する理由
 なぜアジアなのか?
 市場経済
 科学とテクノロジー
 実力主義
 現実主義
 平和の文化
 法の支配
 教育
第3章 なぜ西欧は祝福しないのか?
 「西欧」とは何か?
 1945年以降の世界秩序
 西欧による国際機構の支配
 西欧による世界経済の支配
 西欧の大学の役割
 西欧の正当性とG7
第4章 脱西欧化―歴史の回帰
 諭吉とアタテュルク
 中国
 イスラム世界
 インド
第5章 西欧とアジアの力量
 失敗の一歩手前にある西欧
 西欧と中東
 西欧の自由貿易と地球温暖化への取り組み
 西欧と核兵器不拡散条約
 西欧とイラン
 アジアの力量から学ぶ
第6章 グローバルな指導力に不可欠なもの―三大原理、協力関係、現実主義
 新しいグローバルな秩序
 法の支配
 社会的公正
 協力関係と現実主義
 現実主義


世の中に出回っている世界情勢について書かれた本は西欧からの視点で描かれたものが多い中、本書はアジアからの視点で描かれている。最期に書かれている緒方貞子氏による解説が響いた。

本稿の執筆にあたり、日本におけるキショール・マブバニの知名度は欧米ほどではないと出版社から聞いて驚いたのだが、彼が日本の知識層にあまり知られていないということ、それ自体が今の日本が抱える大きな問題を表出しているのではないかとも考え、本書が日本で出版されることを一つのチャンスととらえたい。
すなわち、この国日本は、西欧からもアジアからも孤立しているという問題であり、異なる視点から西欧とアジアを見るだけでなく、その中における日本の位置づけを今あらためて徹底的に考えなおすという意味において好機ということである。
原題の「New Asian Hemisphere」が「アジア半球」と訳されているとおり、本書は21世紀における西欧の衰退ならびに、アジアの台頭とその根拠について、地政学的に示した一冊となる。ここでまず読者にお伝えしたいのは、本書で問われるアジア半球に、日本は含まれないということである。ここで指すアジアとは、中国、インドであり、その周辺の成長著しい国々をさしている。では日本はどこにあるかと言えば、弱体化する西欧クラブの一員とみなされている。それが世界からみた現状認識であり、現実であろう。


西欧が弱体化するなか、地理的にアジアに属していることをメリットと捉え、積極的にアジアに出ていくことが必要だ。ビジネスマンとしてはもちろん、子供の教育の視点からも、アジアをより意識しなきゃいけないな・・・。

「アジア半球」が世界を動かす

「アジア半球」が世界を動かす
著者:キショ-ル・マブバニ
価格:2,310円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



posted by J at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/189108304

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。