2012年04月25日

☆☆☆☆ 「絶望の国の幸福な若者たち」古市憲寿著

あちこちで取り上げられてて、気になっていた本。
肌で感じていた流れが、違和感なく文章として表現されているスゴ本。

構成は以下のとおり
 第1章 「若者」の誕生と終焉
 第2章 ムラムラする若者たち
 第3章 崩壊する「日本」?
 第4章 「日本」のために立ち上がる若者たち
 第5章 東日本大震災と「想定内」の若者たち
 第6章 絶望の国の幸福な若者たち
 補章 佐藤健(二二歳、埼玉県)との対話


私、1974年生まれ 37歳。若者じゃあないけれど、本書でいう大人かって言われると違和感がある・・。
逃げ切れない世代という意味では、若者よりだよなぁ〜って立場で読んでみました。

以下の表現はしっくりとくる。
いくら現代日本の若者が、「幸せ」だと思っていたとしても、その「幸せ」を支える生活の基盤自体が徐々に腐り始めている。そして、このようなある意味「いびつな」社会構造の中で、当の若者が自分たちのことを幸せだと考える「奇妙な」安定が生まれているのだ。


若者論に対するこの文章は、おもしれー。こういうのは放っておけばよいな。
「若者はけしからん」と、若者を「異質な他者」と見なす言い方は、もう若者でなくなった中高齢者にとっての、自己肯定であり、自分探しなのである。(略)
「若者は希望だ」論は、その逆である。若者を「都合のいい協力者」と見なすことで、自分と社会の結びつきを確認しているのである。「今時の若者」も、自分と同じ「こちら側」だから、自分を含めた社会は大丈夫だ、と。


上っ面の若者論に振り回されず、やらなきゃいけないことは、こういうことだ。
ある「現象」を若者個人の問題とも、若者特有の問題とも考えずに、社会構造の実態や変化とともに考えること。そういう、当たり前のことをしていけばいい。

最後のこの文章は、ズシンと響いた。
この国が少しずつ沈みゆくのはどうやら間違いないけれど、これからのことを考えていく時間くらいは残されている。「奇妙」で「いびつ」な幸せはまだ続いていくだろう。
「日本」にこだわるのか、世界中どこでもいきていけるような自分になるのか、難しいことは考えずにとりあえず毎日を過ごしていくのか。
幸いなことに、選択肢も無数に用意されている。経済大国としての遺産もあるし、衰退国としての先の見えなさもある。歴史的に見ても、そんなに悪い時代じゃない。
戻るべき「あの頃」もないし、目の前に問題は山積みだし、未来に「希望」なんてない。だけど、現状にそこまで不満があるわけじゃない。
なんとなく幸せで、なんとなく不安。そんな時代を僕たちは生きていく。

逃げ切れない世代である僕らは、自分がどの道を選ぶのか、大人に振り回されず、「自分で考えて」決めればいいんだよね。

選択肢が無数にある悪くない時代だよね。楽しもう!!
わっしょい!わっしょい!!

絶望の国の幸福な若者たち

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著者:古市憲寿
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posted by J at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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