2012年09月22日

☆☆☆  「落語教育委員会」柳家喬太郎 柳家喜多八 三遊亭歌武蔵

噺家さんによる鼎談をまとめた本書。

構成は以下のとおり
序章 落語教育委員会 討議開幕
第1章 道徳ー噺家の了見、お客さまの了見
第2章 社会ー師匠と弟子の奇妙な関係
第3章 国語ー高座と言葉のリアリズム
第4章 工作ー“新しい”噺の作り方
第5章 歴史ー芸名と本名のあいだ
終章 落語教育委員会 討議閉幕


噺家さんの文章(話)って、響くものが多い。
本書では、歌武蔵さんが師匠に言われたというこのエピソードが特に響いた。
「君たちは人の了見を読むのが仕事で、それは楽屋でもそうなんだ。この師匠はこうしてほしいんじゃないかしら?こうしたら嫌だろうなという、そういう風に人の了見を読むのが俺たちの商売なんだよ。」
で、内弟子の頃に「お前、何で住み込みで掃除してるかわかるか?」って言われたんですよ。「修行ですから」って答えたら、お前はそんなことしか言えねえのか。うちは家賃も取らない、食費も取らないで、お前たちを住まわして飯食わしてんだ。俺にどう恩返しをするんだ?俺をどう気持ちよくさせるんだ?お前らしゃべったって、ちっとも面白くねえじゃねえか。だから、掃除をするんだよ。掃除をしてみろ。俺やおっかあが気持ちいいだろ。俺を気持ちよくさせてみろ。芸歴五十年の俺を。世間の人を気持ちよくさせるのは簡単じゃねえか。だから掃除やるんだ。芸のないやつは体使うんだ」って言われて、「おお掃除ってそういうことなんだ」って。


こういう修行が、落語独特の「空気」読み、コントロールしていく力を生むんだな。

posted by J at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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