2009年09月24日

☆☆☆☆ 「オイルマネー」畑中美樹著

世界のおっきなカネの流れに興味があります。
(局地的な流れにも興味があるのだけど、何冊か読んでも、イマイチ理解が進まない。私、全体像の把握から入った方が、理解が早いので、おっきな方から理解しようかと)

世界にとってもっとも必要なのは、財政赤字を賄うために米国政府が発行する財務省証券などの買い手や、当面、経営難の予想される欧米銀行への資金注入者である。
いま、世界を見回して、そうした余裕があるのは、サウジアラビア、UAEなどの湾岸産油国と日本、中国だけである。

ということで、オイルマネーのおっきな流れを捉えたい。

本書の構成は以下のとおり
序.「善玉」か「白馬の騎士」か
1.急増するオイルマネー
2.オイルマネーの歴史
3.政府系ファンドーオイルマネーを動かす機関
4.オイルマネーはどこへ
5.オイルマネーと日本
終.国際金融危機の教訓


1960年代から70年代のサウジアラビアの石油相の
「石器時代が終わったのは、石がなくなったからではない。おなじように、石油がなくならなくても石油時代は終わりを告げるかもしれない」

という言葉は本質を捉えた素晴らしい言葉ですね。
この発想から
より多くの石油輸出収入が確保できるいまのうちに、新たな収益源を確保するとともに金融資産の運用によってできるだけ多くの富を得ておこうというのが、湾岸オイルマネーの共通する狙いなのである。

という中長期的な戦略があるのですね。
この中長期的な戦略に基づき動ける体制ってのもあるよなぁ、日本だと目先の人気取りに走りがちな体制なので、なかなか難しい。

この動向はおさえておきたい。
最近のオイルマネーの投資動向を見ると、つぎの三つが運用面での新たな特徴となっている。
第一は、自国を中心とする地元投資の積極化である。とりわけ、地元への投資では、将来のそれぞれの国造りに合わせた戦略的な投資が大きな特徴となっている。要は、ポスト・オイル時代をにらみながら、自国経済の多角化や自国産業の育成を強く意識した投資が増えているということだ。
第二は、世界経済の新たな成長センターであるアジア向けの各種投資の活発化である。特に近年、経済成長が著しく、巨大な人口を持ち湾岸産油国から見てエネルギー市場として有望な中国やインド向けの投資が急増している。
第三は、そうは言いつつも、以前海外投資の対象地域別に占める米国の比率がもっとも高いことである。サブプライムローン問題の顕在化以降は、国際金融制度や欧米金融機関を守るための救済的な投資が進展した。同時に、ドル安・株安・不動産安というトリプル安を狙った米国投資も増加している。



日本は?というと
日本と中東の最近の経済関係では、「モノ」の関係にくらべて「マネー」、そして「ヒト」のつながりがきわめて薄いことがわかる。

日本は「選択と集中」のなかで、経済関係を強化する地域として中東を選ばなかった。(以下、省略)
だが、「選択と集中」による中東外しは、こうした貴重な人脈インフラ、情報インフラを壊してしまった。

う〜ん、駄目ですね。

ただ、最近は、違うようです。
国際石油投資会社によるコスモ石油に対する投資や、ドバイ・インターナショナル・キャピタルによるソニーへの投資等、中東勢の日本に対する関心を示すニュースが散見されます。
背景にある、この視点もおさえておきたい
ここ数年のオイルマネーの運用面の特徴のひとつが、ポスト・オイル時代を見据えた自国経済の多角化や自国産業の育成を強く意識した戦略的投資である点は前にも述べた。だがここに来て、国造りに合わせた戦略的投資の一環としての「代エネ」「食糧保全」「アフリカ開発」投資が顕著となっている。


思いっきりデカイ視点で自分の仕事を見るのもいいなぁ。
中東から見た自分が携わるビジネスって、どのように見えるのだろうか?うまくレバレッジに使えないだろうか?
なんてことを考えさせられました。

コンパクトに、わかりやすく書かれており、オイルマネーのおっきな流れをおさえるには最適な本でした。

そいえば、独特の視点で書かれていて、いつも更新を楽しみにしている東京イラスト写真日誌の「ブレードランナーなドバイ」で、素敵な写真(イラストと共に書かれていた以下の文章も、確かに!と思いました。
それにしてもドバイの成長は早すぎる。 独立してまだ30余年。 国の成長はそこに住む人たちの成長がともなわなくちゃならない。人間の平均寿命より短いドバイ首長国にはどだい無理な話である。

若い国家だけに、まだまだ動きは激しそう。今後の動きにも注目せねば。


posted by J at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月04日

☆☆☆  「別冊宝島 環境バブルで日本が変わる」

オバマ政権誕生に続き、日本も民主党が政権をとり、日本でも、ますます環境ビジネスを加速する枠組みを構築する動きが強まりそうですね。

ということで、ざっと環境ビジネスの景色を眺めるべく、本書を読んでみました。

排出権、原発、代替エネルギー、リチウムイオン電池、電気自動車、環境銘柄等々、多くのテーマがとりあげられ、枚数が限られてるので、それぞれの記事の濃さには限度があるものの、ざっと景色を把握するのには役立ちました。

さすが別冊宝島!!

この分野、引き続き、固め読みを続けるつもりです。


posted by J at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月23日

☆☆☆  「オバマ・ショック」越智道雄・町山智浩

大きな流れを掴むために、オバマ本を固め読みしてみようと思って、まずは本書を読んでみました。

本書の構成は以下のとおり
1.オバマがチェンジ(変革)するもの
  ーレーガン連合の28年
2.失われた八年
  ーブッシュとは何だったのか
3.アメリカン・ドリームという博打
  ーサブプライムという投機国家
4.覇権国家の黄昏
  ー衰える軍事、経済、文化へのヘゲモニー
5.異端児か、救世主か
  ーオバマが選ばれた理由
終.彼の「強運」は世界の見方なのか
  ーオバマの未来、アメリカの未来


オバマ本というより、オバマを生んだアメリカという背景について、2人が語った本ですね。オバマ本の固め読みの前に読むには、良い本でした。



posted by J at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月20日

☆☆☆☆ 「落日燃ゆ」城山三郎著

本書は、戦前の外交官・政治家である広田弘毅の一生を書いたもの。
広田弘毅をウィキでみると、こんな人

会社という組織の一員の視点で、彼の陸軍による「空気」の支配を何とかコントロールしようと努力しようとした姿勢に感動した。
また、戦争に向かう強烈な空気を作る国民性に怖さを感じた。
疑問を持たずに一気に流される国民性は、当時と今も変わらない。

城山本、良いです。引き続き、固め読みを続けます。




posted by J at 17:36| Comment(1) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月28日

☆☆☆☆☆「アメリカ後の世界」ファリード・ザガリア著

本書は、フラット化する世界をビジネスだけでなく、国家の繁栄・衰退という視点で書いた本。

構成は以下のとおり
1.「アメリカ以外のすべての国」の台頭
2.地球規模の権力シフトが始まった
3.「非西洋」と「西洋」が混じり合う新しい世界
4.中国は"非対称的な超大国"の道をゆく
5.民主主義という宿命を背負うインド
6.アメリカはこのまま没落するのか
7.アメリカは、自らグローバル化できるか


こういう大きな文脈は常に持っておきたい。

先日のマイケル・ジャクソンが亡くなったというニュースを受け、ラジオやテレビでは、彼の曲がバンバン流れてましたね。今、振り返ると、マイケル・ジャクソン全盛期の頃は、ハリウッド映画や、米国で人気の曲がキラキラしてた。

現在、キラキラがあるかというと・・・、ちょっと疑問。
世界の大きな流れが変わろうとしているというのは、こんな例で、自分の肌感覚ともぴったりくる。

では、その流れのなかで、日本は、そして自分はどう振る舞うべきか・・・。

フラット化やアメリカが超大国から大国のひとつとなる流れのなかでは、今までのようにアメリカを追っかけて行くだけではダメですよね。
(ただ、移民を受け入れ続けたアメリカの懐の深さやオバマを選んだ底力からして、本当にフラット化するのか、アメリカ後の世界が来るのか・・・。中国やインドは、ポテンシャルは高いけど、課題も大きい。だとしたら、本書にあるようにアメリカが各国の頭脳を結集した場として、とんでもないパワーを有し、再浮上するストーリーは十分ありうるなと思う。)

自分が住む日本・東京・近所の良さをもう一度見直し、誇りを持って戦略的にアピールすることが大事だし、素敵なことだと思うんだな。
覇者となった後にポジションを移行したヨーロッパに近いポジションを戦略的に狙うべきだし、日本人の繊細さや考え方って、アニメや映画だけでなく、建築や家具、考え方(→本になるのかな?)等の幅広い分野でそれを狙えると思う。
であれば、自分は・・・、と大きく考えても何すりゃいいかわからん。大きな志向性や視野をもちつつ、できることからコツコツとやるしかないです。

一つ一つのニュースの背後にある大きな文脈を把握することに役立つスゴ本でした。


posted by J at 01:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月22日

「ロシアは今日も荒れ模様」米原万里著

ぷは〜っ!!飲んでます!

体重【84.1】kg
体脂肪率【24.1】%

【今日の運動】
すごい風雨の中、ハーフコートサッカー2時間
ぷは〜っ。


【評価】☆☆☆☆
やまたけ氏が著者のことを取り上げてたので、読んでみました。
ロシア語通訳の著者がコミュニケーションについて書いたものを読むことで、コミュニケーションについて、何か得るものがあるのでは?と思ったんだけど・・・。
ロシアの面白さを書いたエッセイだった。これが、面白くて、ロシア人のウォッカの飲みっぷりを読んでたら、オレも飲みたくなって来て、困ってます。

そうそう、ロシアとは、何故か縁があるみたいで、過去数回、通訳を入れてプレゼンする機会がありました。田舎のおじちゃん・おばちゃん達と話してるようで、あったかかったなぁ〜。

ロシア、行ってみたい。食べてみたい。釣りしてみたい。








posted by J at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月17日

「本質を見抜く力 環境・食料・エネルギー」養老猛司 竹村公太郎

体重が落ちなくなってきたので、次のレベルに移行することにする。

体重【83.9】kg
体脂肪率【26.4】%
今日の運動:腹筋・背筋・腕立て伏せ&ストレッチ

サッカー以外の運動は久し振り。体中が、ギシギシ、ポキポキ鳴ってました。人生を楽しむには、体がしっかりしてないとね。

【評価】☆☆☆☆☆
最近、友人達と話すテーマが、エコ、農業、水、エネルギー等々。
上っ面のブームに乗っかって騒ぐだけでなく、地に足を付けて考えたいなと思ってます。
「本質を見抜く力」というタイトルに惹かれ読んだのですが、スゴ本でした。
対談というスタイルも、細かいデータは抜きに、まずは問題の大枠を掴むには合ってて、そして選んでるテーマも興味がある分野ばかり。

【目次(構成)】
1.人類史は、エネルギー争奪史
2.温暖化対策に金をかけるな
3.少子化万歳!ー小さいことが好きな日本人
4.「水争い」をする必要がない日本の役割
5.農業・漁業・林業 百年の計
6.日本の農業、本当の問題
7.いま、もっとも必要なのは「博物学」

【何を活かすか】
現在の利根川の河口って、自然に出来たものでないって知ってました?
(僕はしらなかった・・・)
大阪の梅田って、田んぼを埋めて作ったから埋田→梅田になったて知ってました(コレも知らなかった)
日本って、うまく水と折り合いをつけてきた国なのですね。

水の限度が中国の限度

っていう考え方も、なるほどなぁ〜と思ったな。

農水省の巨大な規模と、本当の農家が30万戸という少なさ。この二つは上手く折り合っているのでしょうか。船頭多くして船山に上がるという状況が、余計な法律を次々に作ることにつながっているのではないですか。農林水産省の人員のかなりの部分は、水などの環境に関わることに振り分けていいのではないでしょうか

フムフム。私が興味があるのは、水と農業なのだ。
もう少し突っ込んで勉強してみようかな。



posted by J at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月12日

「第五の権力 アメリカのシンクタンク」横江公美著

年が明けてから、土日に仕事してることが多く、あまり息子と遊んでない・・・。妻に聞いたら、息子は僕と遊びたがってるらしい。今週は、仕事を持ち帰らずに済みそうなので、男同士でガツガツ遊び倒したい。

【評価】☆☆☆☆
いわゆる日本のシンクタンクと呼ばれる組織とコミュニケーションをとることが増えているため、シンクタンクの本場である米国の事情を知ることで、日本のシンクタンクの方々の文脈が理解できるのでは?と思い、読んでみました。

【目次(構成)】
1.シンクタンクとは何か
2.「大統領誕生」と「回転扉」
3.六大シンクタンク創世記
4.時代はビジネス
5.21世紀の政策プロデューサー

【何を活かすか】
シンクタンクの歴史から、政府との関係、分類・それぞれの代表的な組織の特徴まで、コンパクトにかつ詳しく書かれており、非常に良く理解できた。

シンクタンク型ビジネスの基礎となる資金集めは大別して三種類ある。一つ目は個人、企業からの寄付、二つ目は財団からの研究に対する助成金、三つ目は委託研究、出版、会場の貸し出しといった商売である。三つの組み合わせはそれぞれのシンクタンクによって違っている。
どうやって組織を維持しているのかと思ったら、こういうことだったのですね。日本の場合、寄付の文化がないので、一つ目、二つ目がなく、三つ目でやりくりするしかなく、また、政府との人的交流(いわゆる回転ドア)がないこともあり、なかなかシンクタンクが育ちにくいのですね。

勉強になりました。




posted by J at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月28日

「暴走する資本主義」ロバート・B・ラッシュ著

ご無沙汰しております。
今週は、やたらめったら忙しく、全然、ブログが書けなかった・・・。

先週末の隙間時間をうまく使って、ある程度、段取りをしといたから、今週は、じっくり集中したい仕事に取りかかれるかと思ったら・・・、予想以上に、ポンポンポ〜ンと仕事が入って来て、何も出来ず。
外したくない飲みもあったこともあり、早朝出社も駆使したんだけどなぁ〜。

そんなんで、今日のセミナー参加に続き、明日も出社することに・・。
どっかで体休めとかないと、もたんなぁ〜。


【評価】☆☆☆☆☆
あっちこっちのブログで取り上げられ、評判が良かったので、読んでみたのですが、結果、スゴ本でした!!
よく「歴史に学べ」というけども、米国の労使関係の歴史や、社会と企業との関係等を大きなうねりとして捉えることができる本書を読んで、「確かに、学ぶ点は多いな」と思いました。
350ページちょっとと、ボリュームはありますが、内容が興味深くまた、訳も良いスゴ本です。時間が出来たらノートにまとめながら読み返したいと思ったくらいです。

【目次(構成)】
1.「黄金時代」のようなもの
2.超資本主義への道
3.我々の中にある二面性
4.飲み込まれる民主主義
5.民主主義とCSR
6.超資本主義への処方箋

【何を活かすか】
「鳥の目」に時間軸を加え、時代の大きなうねりを世界規模でとらえるという視点が、これからの時代を生き抜くには必要ですね。
経済/社会という視点でみた世界の歴史というテーマも掘り下げていきたいなぁ








posted by J at 20:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月20日

「パラダイス鎖国」海部美知著

お勧め度晴れ晴れ

著者は、ブログ Tech Mom from Silicon Valleyを運営し、通信関連のコンサルをしてる海部美知さん。

構成は以下のとおり
第一章 「パラダイス鎖国」の衝撃
 I 失われゆく「海外」の輝き
  「ハワイより温泉」−海外旅行に行かなくなった日本人/「Jポップ+邦画」対「洋楽+ハリウッド」/パラダイス鎖国は、いいのかいけないのか?
 II 「HEROES/ヒーローズ」に見る日本人
  孤高のマイノリティ、アジア人/ジャパン・バッシングからポケモンへ−メディアに見る日本人のイメージ/映画の中の「アメリカのアジア人、日本人」/ヒロ・ナカムラに見る普遍性と特殊性
 III パラダイス鎖国・産業編
  携帯電話のパラダイス鎖国/「自己鎖国」に陥る携帯電話メーカー/電機産業全体が「内弁慶ビジネス」

第二章 閉じていく日本
 I 輸出は「悪」か?
  疾風怒濤の自動車産業のおける2つのグローバル化公式/「超」円高時代の第二次ジャパン・バッシング/「チープ革命」によるジャパン・ブランド崩壊と厭戦気分/新しいグローバル化公式の不在、インセンティブ・システムの混乱
 II 閉じていく日本のカタチ
  国際競争力凋落の実態/大国の条件-国内市場が大きい日本/「ジャパン・ナッシング」現象/先進国の条件-健康で安全な日本/現代の大国ニッポンの姿
III パラダイス鎖国という現実
  「パラダイス鎖国」現象の本当の問題

第三章 日本の選択肢
 I 日本の選択肢
  ウェブによる情報革命/イノベーション・ベースの経済へ
 II 「豊かさ」の戦略
  孤高のマイノリティ、世界の中のニッポン/「果てしなき生産性向上戦略」2.0/「試行錯誤戦略」
 III アメリカに何を学ぶか
  アメリカは「パラダイス鎖国」の先輩/各種モデルが混在するアメリカ/「内なる黒船」とイノベーション・ベースの経済/シリコンバレーの「厳しいぬるま湯」/広く自由な知の流通
 IV 多様性の国を目指して
  ゆるやかな開国のイメージ/「内なる黒船」を量産する「ぬるま湯」/混沌を恐れるな/開国後の新しいグローバル化公式

第四章 日本人と「パラダイス鎖国」
 I モーレツ社員でもなく、引きこもりでもなく
  「プチ変人」を積極的に育て、受け入れる/ぬるま湯を求めて「グローバル化」する/「ロングテール」を上手に利用する/「ハングリー」でない時代のインセンティブ設計/個人の戦略としてのグローバル化
 II 雇用慣行が日本人を変える
  捨てる神あれば拾う神あり/ベンチャーの「出口」/外部の頭脳をうまく利用する/レジュメを美しくする
 III 「脱・鎖国」の日本人
  すれでも内なる黒船は必要/軽やかなグローバル化を選ぶ人々/「脱・鎖国」の新・日本人像とは

解説:梅田望夫


自分自身を振り返ってみても、仕事も、音楽も、映画も、確かに、海外→日本国内と意識が大きく変化してるな。
日本が成熟してきて日本の魅力が上がり、相対的に海外の魅力が下がるということなんだけど、そこにとどまるのも確かにつまらんな。

まだまだ、拾う神が少ない日本では、このようにやってもうまく行かないことも多いだろうが、できる限り前に向って進むしかない。終身雇用のつもりでここまできた上の世代には、正直なところ気の毒な気もするが、時代に合わなくなった仕組みに固執するのではなく、新しいバランスへと向っていこう。

ということで、少しずつでも前に進んでいこう。英語・数字・コミュニケーション・メンタル等々、ちょっとでも前に進めば、何かが起きる。

梅田望夫さんによる、4ページ半の解説がすごく良い。
短いんだけど、この本の本質をきちっと汲み取ってて、こんな文章が書けるようになりたいと思いました。
特に、フワフワしてた本書の位置づけが、以下の文章を読み、ピタッと決まった。
日本は、「パラダイス鎖国」の「次の時代」を、個人ひとりひとりが「軽やかにグローバル化」することで切り開いてほしい。そんな彼女の結論は、アメリカで育っている2人の息子たちに向けられた母親の願いとして、そして2人がいずれ切り結ぶ事になる「未来の日本」への希望の表明としても、読めるのである。


オレも、息子(4歳児)も、「次の時代」に向け、前に進み続けなきゃならんなぁ。

洋画や洋楽を、最近、聞かなくなった人は、ぜひ、読んでみてはいかがでしょう?


posted by J at 14:51| Comment(0) | TrackBack(1) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月22日

「インドIT革命の衝撃」榊原英資著

お勧め度晴れ晴れ

インドについて、ちゃんと理解しときたくて本書を読んでみました。
平成13年の出版とやや古い本でしたが、インドのIT革命の歴史的な理由等の背景が、わかりやすく書かれております。

「日本は没落する」榊原英資著で書かれた世界のフラット化が更に深く理解することが出来ました。

また、100年単位の世界の流れでみると、200年前に世界情勢の中で大きな地位を占めていたインド・中国が、復権しつつある。ということも再認識出来ました。

フラット化に対するあせりが・・・・

ちょっと古い本ですが、インドと深い関わりがあるIT業界の方だけでなく、フラット化する社会を生きて行く上で、ライバルとなるインドを知るのには、もってこいの本だと思います。





posted by J at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月23日

「水戦争」柴田明夫著

お勧め度晴れ

以前、マツオ氏より資源として、ビジネスとしての「水」の話を聞き、読んでみました。

著者は、丸紅に勤務する資源のスペシャリスト。現在も丸紅研究所でご活躍中

「安全と水はタダ」なんて言ってた、つい最近ですよね???ミネラルウォーターも、子供の頃なかったよなぁ〜。最近、水道の蛇口から直に水飲んでねぇ〜なぁ〜。

でしょ?
「製造に手間のかかる牛乳が、水よりも安い」
ガソリンが過去最高値をつけたといっても1リットル=150円でようやく国産のミネラルウォーターと同じ程度となっただけだ。

てな、感じで、変化しているのです。

さて、世界の水事情はどうなっているのでしょうか?

本書の構成は以下のとおり

序.世界各地で起こっている水資源戦争
1.枯渇の危機に瀕する水資源
2.地球温暖化がもたらす水と食糧の危機
3.巨大な利権とビジネスが動かす水
4.資源大量消費時代の到来
5.穀物をめぐる3つの争奪戦と穀物メジャーの戦略
6.水の超大量消費国・日本はどうすべきか


私が、興味をもったのは、これからの「水」ビジネス。


世界の水ビジネスの本命はミネラルウォーター市場ではなく、水道事業および海水淡水化関連事業などの淡水供給市場である。

なるほどなぁ〜。

タンカーや樹脂製の巨大な袋に淡水を詰め、船で牽引するなどの淡水の海洋輸送の試み
というのもあるそうです。すげぇダイナミック!!

ただ、今後、期待される2つのビジネスは、以下の2つ。
代表的な日本企業と共に整理すると

1.海水淡水化
   旭化成/東レ/日東電工/ササクラ
   三菱商事/三井物産/丸紅/伊藤忠商事
2.使用した水を再処理し、中水として使用
   オルガノ/栗田工業/ササクラ/月島機械/日立プラントサービス
   大手商社

成長性ありそうっす。こういう企業に投資するのが良いのかなぁ〜なんて思って読んでいたら

「野村アクア投資」では、水関連企業として選んだ400社の中からサステナビリティ(持続的成長)の概念も加え、投資銘柄が選定される。
と野村のファンドが紹介されておりました。
その他にも、「地球環境株ファンド」「地球温暖化対策株式オープン」等々もあるそうです。
いろいろあるのですな・・・。

水を「資源」として捉え、幅広く解説しており、お勧めです。
水をいっぱい飲んで循環を良くすると良いとも聞き、最近、水を大量摂取しております。効いてるのかな?



posted by J at 00:08| Comment(1) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月21日

「反米大陸」伊藤千尋著

お勧め度晴れ晴れ
木曜に祝日が入ると、金曜に、仕事モードに頭を切り替えるのが難しいですな。休めるなら休んだ方が良いなぁ、と思ったです。私、予定が立て込んでて休めなかったけど、電車空いてたし、会社もがら〜んとしてたので、休んでる人、多いんでしょうね。賢いです。

それはそうと、今日、お昼過ぎから頭がガンガン痛み始めました。
ど〜してだろう?って、アホみたいに雨ん中、サッカーやるからですね。歩く衝撃で頭がイタイ・・・、こういう日は、さっさと寝ることにします。

さて、マツオブログ、順調に更新されておりますね。
とりあえず、無事でよかった。マツオに刺激され、欧米以外の国も知っておかなければと思うようになり、本書を読んでみることにしました。

構成は以下のとおり
1.中南米の新時代
2.アメリカ「帝国」への道
3.中南米を勢力下に
4.民主主義より軍事政権
5.立ち上がった中南米


チェ・ゲバラの果たした役割についても、当然、触れております。
同僚から勧められ「モーターサイクル・ダイアリーズ」観たけど、何故にここまで支持されているのか理解しておりませんでした。恥ずかしい・・・。

また、米国の太平洋での展開の解説のなかで、ハワイの人口の4割が日本からの移民であったという事実に触れ、ハワイの地政学的な重要性から米国が巻き返しを図ったということが書かれております。
そういう歴史があったのですな・・・、知ってました?

米国の支配のプロセスをざっくりと理解することが出来ました。
これから米国の力が相対的に落ちていき、世界が多極化した際、南米はどうなっていくのでしょうか?

「モーターサイクル・ダイアリーズ」とセットで、ぜひ一読を!
硬い内容のわりには、読みやすいです。







posted by J at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月30日

「フラット化する世界」トーマス・フリードマン著

お勧め度晴れ晴れ晴れ

ITだけでなく、大きな意味での世界の変化を捉え、今後、どのように対応すべきかについて、書かれております。

構成は、以下の通り。

第1部 世界はいかにフラット化したか
 第1章 われわれが眠っているあいだに
 第2章 世界をフラット化した10の力
  フラット化の要因1 ベルリンの壁の崩壊と、創造性の時代
  フラット化の要因2 インターネットの普及と、接続の時代
  フラット化の要因3 共同作業を可能にした新しいソフトウェア 
  フラット化の要因4 アップローディング:コミュニティの力を利用する
  フラット化の要因5 アウトソーシング:Y2Kとインドの目覚め
  フラット化の要因6 オフショアリング:中国のWTO加盟
  フラット化の要因7 サプライチェーン:ウォルマートはなぜ強いのか
  フラット化の要因8 インソーシング:UPSの新しいビジネス
  フラット化の要因9 インフォーミング:知りたいことはグーグルに聞け
  フラット化の要因10 ステロイド:新テクノロジーがさらに加速する
 第3章 3重の集束
 第4章 大規模な整理

第2部 アメリカとフラット化する世界
 第5章 アメリカと自由貿易
 第6章 無敵の民 新しいミドルクラスの仕事
 第7章 理想の才能を求めて 教育と競争の問題
 第8章 静かな危機 科学教育にひそむ恥ずかしい秘密
 第9章 これはテストではない

第3部 発展途上国とフラット化する世界
 第10章 メキシコの守護聖人の嘆き

第4部 企業とフラット化する世界
 第11章 企業はどう対処しているか

第5部 地政学とフラット化する世界
 第12章 フラットでない世界 銃と携帯電話の持ち込みは禁止です
 第13章 ローカルのグローバル化 新しい文化大革命が始まる
 第14章 デルの紛争回避論 オールド・タイムVSカンバン方式

結論 イマジネーション


フラット化の意味とその要因が書かれた上巻を読み、現在、非常に大きな変化点にいることを、改めて、気付かされました。


「とてつもなく大きなレベルで、何が起こっているかは理解することができた、で、俺や息子はど〜すりゃいいんだ」って思って下巻を読み始めると・・・。


フラット化した世界においては、特化した者よりも、適応能力が高い者が求められるとし、

「オリンピックに向けて練習している選手と同じだが、どの種目に出るかわからない。なんでもやれるように用意しておく必要がある」


と述べた後で、適応能力を高め、フラット化する社会に対応するためには、
1.学ぶ方法を学ぶ
2.IQ(知能指数)よりもCQ(好奇心指数)とPQ(熱意指数)が重要
3.人とうまくやる
4.右脳の資質
という4つの能力が必要と述べております。


厳しい時代ですね・・・。ボヤッとしてると、もの凄い人数の中国人・インド人に追いつかれ、追い抜かれちゃうわけです・・・。
息子(3歳児)の世代は当然、僕ら(30代前半)の世代も、そんな時代に適応せにゃならんのです。

この変化点をチャンスとするためにも、上記1〜4までの能力を高めにゃならんなぁ〜と思った次第です。せっかくですので、この大きな変化点をエンジョイせな損ですな。

400ページ×2 と、かなりのボリュームですが、皆さんにお勧めの1冊です。梅田望夫さんの「ウェブ進化論」を読んだ後に読むのをお勧めします。読んだ後で、感想をコメントしてもらえると嬉しいです。






posted by J at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月23日

「タリバン」田中宇著

お勧め度晴れ晴れ晴れ

オイルマネーの影響力が強まるなか、中東の歴史や社会が気になっていたこと、そして、友人のM男から、田中宇さんのメルマガを薦められ、年明けから読み始めたことから、本書を手に取りました。

構成は以下の通り

第1章 タリバンとオサマ・ビンラディンとアメリカ
第2章 イスラム原理主義とテロリズム
第3章 サムライの国・アフガン
第4章 文明の衝突する地
第5章 パキスタンの事情
第6章 仕事は難民と傭兵
第7章 膨張する密輸マーケット
第8章 新しい戦争


アフガニスタンを中心に、中東諸国やインド・パキスタンとの関係にも触れており、入門編としては最適でした。自分の無知を思い知りましたです。新聞で解説されてても、背景から理解してないと、中東がらみはわからんです。

最近、ビジネス本・小説だけでなく、幅広く興味を持って、広い分野の本を読んで行かねばと思っております。M男、田中宇さん教えてくれて、サンキューです。

なんか、最近、中東、気になるんだよね?
タリバンって何?オサマ・ビンラディンってタリバンの親分?(A:違います。)という人にお勧めの一冊です。

posted by J at 20:58| Comment(4) | TrackBack(0) | 国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。