2012年10月21日

☆☆☆☆ 「漫画がはじまる」井上雄彦×伊藤比呂美

スラムダンク・バカボンドの作者の井上氏と詩人の伊藤さんの対談本。
言葉のプロの伊藤さんの的確な熱い突っ込みに対し、井上氏が丁寧に答えているのが印象的でした。

構成は以下のとおり
第1章 『SLAM DUNK』を語りつくす
 熊本じゅうを駆け回って『SLAM DUNK』を集める
 学生時代は古着屋でバイト?
 手塚賞受賞が漫画家になるきっかけに
 やっぱり三井が好き?
 桜木花道のキャラクター
 「まきこさん」に自己投影して
 バスケット漫画の描き方
 鮮やかなラストだからこそ
第2章 『バガボンド』を語りつくす
 『宮本武蔵』と『バガボンド』
 死を引き受けることの痛み
 『SLAM DUNK』と『バガボンド』をつなぐもの
 「小次郎篇」が終わったあと、描くことができなくなった
 人と出会い戦いながら、武蔵は人間になっていく
 記号と記号の間にあるもの
 キャラクターの成長、書き手の成長
 ポジティブな何かが含まれていないと。物語に存在価値はない
 リアリティの見せ方/個性派ぞろいの脇役たち
 生きるということ、死ぬということ)
第3章 漫画と言葉
 同時代の漫画家と影響
 仕事のペースとスケジュール
 漫画家に必要なものは?
 作品をどうやって守るか
 言葉の力、絵の力
 漫画は情報量が多い?『SLAM DUNK』『バガボンド』『リアル』の違い


スラムダンクはあの終わり方が良かったよね。井上氏のこの言葉はサスガです。
ある程度、支持を得られた作品であれば、終わり方もちゃんとしなければならない、という考えがありました。長く続いているうちに、いつの間にか雑誌のいちばん後ろに載るようになって、それでいつの間にか終わっていた、というパターンが多いと思います。でも、すごくおもしろかった漫画ならば、終わる時には巻頭カラーであるべきだろうという思いがありました。

悩み抜いてるようですが、バカボンドの終わり方をどうするか、楽しみですね。

スラムダンクの背骨となる大切なシーン(言葉)は、何だかわかります??
それは、2箇所の「大好きです」とのコト。
そして、、バカボンドでも・・・。伊藤さんの分析に痺れました。

素敵な1冊でした。


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☆☆☆☆ 「僕がアップルで学んだこと」松井博著

以前から気になっていた本書を読んでみました。
本書は、こんな内容の1冊です。
ジョブズの偉大さというのは、マックやiPodを世に送り出したことではなく、アップルという「環境」を創ったことでしょう。
ではアップルをアップルたらしめている「環境」とは一体どのようなものでしょうか?それがこの本の大きなテーマです。この本の前半では、スティーブ・ジョブズが復帰し、具体的にどのように会社の環境を変えていったのか、そうして出来上がった環境は実際のところどのようなものなのかを説明していきます。(略)
後半は、一個人が、会社や社会といった自分自身を取り巻く環境にどのように働きかけていけばよいのか?という、いわば前半とは逆の視点からのアプローチです。

元アップルのシニアマネージャーという立場だったからこそかけるこの内容。アップル万歳!ジョブズ万歳!!って本は、沢山出てるけど、この視点は新鮮だし、興味があったんだよね。

構成は以下のとおり
第1章 腐ったリンゴはどうやって復活したのか
第2章 アップルの成功を支える方程式
第3章 最良の職場を創る
第4章 社内政治と賢く付き合う
第5章 上司を味方につける
第6章 己を磨く


以下の「考えすぎのわな」は響いた。
(1)考え過ぎると不安になる
(2)考えただけで何かしたつもりになってしまう
(3)考えただけで分かった気になる
(4)考えるのに使った時間が惜しくなる
(5)決定事項に振り回され柔軟性を失ってしまう。


特にこの言葉
世の中は考えても分からないことでいっぱいです。未知のことを恐れ、考え過ぎて不安に駆られるよりも、ちょっと考えたらドンドン手を動かしてみた方がずっと建設的なのです。
また、どんな仕事も最初の一歩がいちばん大変です。年賀状を書くのも、データ入力も、庭の芝刈りも、見積もりを取るのも、とにかく始めるところが大変で、始めさえすれば後はなんとかなることが多いものです。あれこれ考えると、この「始めるところ」がますます重く感じられてしまうのです。だからあまり考えずに取りあえず手を付ける。そんな感じで何でもやっていくと、いろんなことが軽くなります。


フットワーク軽くいきましょ!
わっしょい!わっしょい!!

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2012年10月20日

☆☆☆☆ 「空白」井上雄彦著

スラムダンク・バカボンドの作者の井上氏の著書。
スラムダンクや他の作品の時と異なり、バカボンドでもがき苦しむ著者の言葉が書かれた1冊。

構成は以下のとおり
2012.3 Prologue
2010.4 変化の前兆
2010.10 バガボンド休載
2010.12 日々の暮らし
2011.4 宙ぶらりんの日々
2011.9 内圧を高める
2011.11 再開への助走
2012.3 バガボンド再開、そしてー
2012.4 Epilogue


このバランスは漫画ならでは
僕自身は、もちろん言葉も好きで大切だと思っています。自分のマンガの吹き出しの言葉はよくよく考えてますし、最後の最後で違う言い方に替えることもあります。ツイッターを続けていますが、パッと書いてパッとポストすることはあまりできません。よく考えますし、それはどんな自分の言葉であっても、文字となって残るものであるなら読み返して吟味したいですからね。しかしその一方で、「言葉なんてなくして絵だけで表現できたらどれだけいいだろう!」と思う自分もいるんです。

著者は、画力だけでなく、言葉のセンスも物凄くイイよね。

この描き方は面白い。
また、いつからか下書きの段階で井上はつねに裸の肉体から人間を描き始めるようになった。

身体の動きに対する著者のこだわりが感じられる。

本題とはズレるけど、一番、印象に残ったのが、本書で著者と坂本龍一氏の対談で、坂本氏が紹介していてたボサノバの巨匠 アントニオ・カルロス・ジョビンの長男のこの言葉。
「父は、どんな音楽も初めて弾くかのように弾いた」
毎日をこういうスタンスで過ごしたいね。



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2012年10月13日

ビジネスキャリア検定 労務管理2級  やったコト&当日の準備/作戦

資格試験4連発の第1弾 「ビジネスキャリア検定 労務管理2級」

TOEICの時のように、やったコト&当日の準備/作戦を残しておきます。
(次回に活かす必要がなければ良いのですが・・・。)

TOEICに比べ、情報量が少なく、またテスト回数も年2回と少ないことから、不安を抱えつつも公式テキストに絞って以下のように勉強を進めてきました。

<やったことの振り返り>
 【スタート時点】
  ・仕事は、やればやるほどイイという感覚で、労務管理を意識したコトはほとんどなし。
   よって、36協定って言葉は知ってても、内容は・・・ってなレベル。
   それにしても、労務管理を知らずに今までの会社でマネジメント職をやってたなと反省。
  ・法律/制度の勉強なので、回した回数が多ければ多いほど、合格率が上がるハズ。と思っていた。
 【使った時間】
   TOEIC同様、往復約2時間弱の通勤時間をメイン考えていたが、キツイことに気付く。
   法律・制度の勉強を断片的な時間で立ってやるのは難しいね。
   ということで、以下の週7時間を試験勉強に割きました。
    - 水曜・土曜の息子のキックボクシングの待ち時間各2時間
    - 土日の朝勉各1時間半
 【やったコト】
  1周目:テキストを精読
      理解するフレームワークが頭にないので、コレが一番しんどかった・・。
  2週目:過去問2年分を解いて、公式テキストの該当部分にマーク
      って、該当部分が公式テキストに入ってないし・・・。その問題は、今も放置。
  3週目:過去問で出たところを重点的に、ノートを作成。
      冗長な箇所が多いテキストを整理。過去問も貼り付け。
      このあたりから、頭に地図が出来てきて、楽しくなってきた。
  4週目:ノート&テキストを併読
  5周目:明日、直前にノートを通読する予定。
 【所感】
  労務管理を勉強するいい機会を得ることができ、感謝!!
  限られた時間でしたが、そこそこのレベルまで持っていけたハズ。
  合否については、テキスト&過去問に勉強対象を絞ったんだけど、それがどう出るかですね。
  評判は聞いてたけど、テキストがちょっとツラい。ただ、手を広げると際限ないし・・。
  コレで落ちたら、次回は、社労士のテキストを使うつもりでいます。

<当日の準備&作戦>
TOEICを中村澄子先生方式で実力を最後の1滴まで出し切り、クリアしたように、今回も、以下の準備を行い、作戦を立てました。

持ち物
 受験票&身分証明書
 マークシート用のシャーペン&消しゴム
 ドーピング用のユンケル&チョコレート:長丁場なので、TOEICのとき同様、澄子先生方式で
 公式テキスト&自作ノート(過去問付)

時間割り
 <12時頃>最寄り駅到着 軽めの昼食&カフェインとりながら要点復習
 <13時半頃>会場入り&復習
 <試験開始>
  30分 後半にある総合事例問題5問
       配点が各4点と高いので最初に着手
  80分 残り35問
       1問あたり2分ちょっと

作戦:ケアレスミス防止/見直しのし易さ/精度向上
 ・正誤問題が多いので、「正しいのを選べ」「間違いを選べ」にそれぞれ○×をつける。
 ・問題文にも、「正」「誤」に応じ、○×をつける。
 ・不安・不明の場合は、△をつける。
  →経験上、マークシートには、コレが効くハズ。

あとは、当日!
終わった後のラーメンを楽しみに、頑張るデス。
posted by J at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

☆☆☆  「おすもうさん」高橋秀美著

どっかの書評で紹介されてて気になっていた本書を読んでみました。

構成は以下のとおり
序章 だんだん眠くなる
第1章 気がついたらここにいた
第2章 大喰らいの秘密
第3章 ふつう、す。
第4章 待ってもらえる事情
第5章 何が何して何とやら
第6章 国技館だから「国技」
第7章 総おすもうさん計画
第8章 戦争でも「待った」
第9章 大東亜相撲圏
第10章 くたびれない土俵
第12章 ないからこその「品格」
第13章 意味不明といえども
第14章 神の気配
終章 すまう人々


そもそも、なりたくて相撲取りになった人ってほとんどいなくて、何となく身体がデカイから連れて来られたってのが、変なスポーツ?だよね。
国技館が出来た時に国技になったていうイイ加減さも受け身で相撲らしい。

品格だぁ〜、真剣勝負だぁ〜って、目くじら立てるもんじゃなくて、「そういうもん」なんですっていうのが相撲なんだってコトが、リアルに描かれてます。

デッカイのが何となくゴロゴロ生活してて、時々取っ組み合って、何となく決まった儀式・様式に沿って動いてる。そういう世界があったってイイよねって思えてきたね。


posted by J at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

☆☆☆  「オードリーのオールナイトニッポン一年史」オードリーのオールナイトニッポン編

最近、仕事と試験勉強に追われ、ゴツめの本を読んでないな・・・、と反省しつつも、本書を読んじゃいました。

構成は以下のとおり
 1章 自分磨き
 2章 若林のポジティブラジオ
 3章 カスミン漫遊記
 4章 アメフトの小部屋
 5章 家族の肖像
 資料編
 あとがき・一年史大総括!


オードリーは、ラジオがおもしれぇ〜という評判は目にしたことがあったけど、確かにおもしれぇ〜な。若林のブラックな笑いが活きてる。
ラジオも聞いてみたいなと思ったけど、この時間はキツい・・・。

posted by J at 14:04| Comment(0) | TrackBack(0) | お笑い/落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月07日

☆☆☆  「立川談志の正体」快楽亭ブラック著

立川談志が亡くなった後に出版された本書。
著者の快楽亭ブラックは元立川流で、借金問題もあり自主退会した(させられた?)経歴を持つ噺家さん。

構成は以下のとおり
一之席
 とにかくお金が大好き!
 談志に弟子入り
 談志との再会
 落語立川流の創立 ほか
二之席
 さらば立川流
 家元の落語
 家元と弟子
 円楽と柳朝 ほか


大噺家さんって師匠を含め他の噺家さんの事を、一見、悪口のように言いながらも褒める技を使うよね。あんまり詳しくないけど、素直に褒めないのが江戸前の恥じらいなんだろうなぁ。
本書もそんな感じの1冊でした。

特に、この言葉は師匠に対する愛情に満ちていて素敵でした。
「談志師匠って、富士山みたいな人だったんですね。」(略)
なるほど富士山は遠くから見れば美しいが、登ってみたら岩と馬糞だらけでつまらない山だ。家元も客として見ている分にはいいが、弟子になったが身の因果、アラばかり見えてくる。でも口惜しいかな、日本一なんだよなぁ。


posted by J at 14:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

☆☆☆  「噺家のはなし」広瀬和生著

著者の描く噺家の姿がイイんだな。読んでて心地良い。
本書は、そんな著者おススメの50人の落語家を紹介した本。

例えば、こんな噺家達
 「中興の祖」立川談志
 「エンターテイナー」立川志の輔
 「開国派」春風亭小朝
 「創作力」桃月庵白酒
 「部室落語」春風亭一之輔
 「若手本格派」柳家三三
 「孤高の名人」柳家小三治
 「大人の風格」柳亭市馬
 「平成の名人候補」立川談春
 「三位一体」柳家喬太郎 ほか 


ココは興味深かった。
「人は追いつめられるとヘンなことをする。それを描くのが落語だ」
これは昇太の持論だ。滑稽話の本質を突いた名言である。
そして昇太は、その「追いつめられてヘンなことをする人」を演じるのが天才的に上手い

噺家それぞれが「落語とは何か」という考えを持ち、実践しているのがオモシロイ。
仕事・プライベートの時間の使い方もそうかもね。

posted by J at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

☆☆☆  「巨魁」清武英利著

ナベツネに逆らいジャイアンツのGMを辞めさせられた著者が、その背景を書いた本ということで、以前から気になっていた本書。
缶詰になっていた3日間で読みました。

構成は以下のとおり
 第1章 球界支配の終焉
 第2章 回り道は近道だった
 第3章 「個人商店」からの決別
 第4章 渡邉流「爆弾発言」
 第5章 三軍「フーチャーズ」の挑戦
 第6章 「WAR ROOM(作戦室)」にて
 第7章 読売新聞と巨人軍/第8章 最後の独裁者


社会部の記者だっただけあって、一歩引いた読みやすい文章だったのだけど・・・、読み手として期待していたナベツネとのやりとりまで引いていたのが、ちと残念。

ナベツネに抜擢され、そして逆らい外される。
せっかく改革が軌道に乗っていたのだから、我慢して・・・、と思うのは外野だから言えるんだろうな。よっぽどの仕打ちだったのだろう。(←ココを読み手として期待していたのだが・・・。って、しつこいね。)

ナベツネが独裁者だったからこそ、大抜擢され最高の「場」を得ることができた。
でも・・・。働く「場」と「力学」について考えさせられた1冊でした。



posted by J at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月22日

☆☆☆  「落語教育委員会」柳家喬太郎 柳家喜多八 三遊亭歌武蔵

噺家さんによる鼎談をまとめた本書。

構成は以下のとおり
序章 落語教育委員会 討議開幕
第1章 道徳ー噺家の了見、お客さまの了見
第2章 社会ー師匠と弟子の奇妙な関係
第3章 国語ー高座と言葉のリアリズム
第4章 工作ー“新しい”噺の作り方
第5章 歴史ー芸名と本名のあいだ
終章 落語教育委員会 討議閉幕


噺家さんの文章(話)って、響くものが多い。
本書では、歌武蔵さんが師匠に言われたというこのエピソードが特に響いた。
「君たちは人の了見を読むのが仕事で、それは楽屋でもそうなんだ。この師匠はこうしてほしいんじゃないかしら?こうしたら嫌だろうなという、そういう風に人の了見を読むのが俺たちの商売なんだよ。」
で、内弟子の頃に「お前、何で住み込みで掃除してるかわかるか?」って言われたんですよ。「修行ですから」って答えたら、お前はそんなことしか言えねえのか。うちは家賃も取らない、食費も取らないで、お前たちを住まわして飯食わしてんだ。俺にどう恩返しをするんだ?俺をどう気持ちよくさせるんだ?お前らしゃべったって、ちっとも面白くねえじゃねえか。だから、掃除をするんだよ。掃除をしてみろ。俺やおっかあが気持ちいいだろ。俺を気持ちよくさせてみろ。芸歴五十年の俺を。世間の人を気持ちよくさせるのは簡単じゃねえか。だから掃除やるんだ。芸のないやつは体使うんだ」って言われて、「おお掃除ってそういうことなんだ」って。


こういう修行が、落語独特の「空気」読み、コントロールしていく力を生むんだな。

posted by J at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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